精神科医の“のほほん”ノート

診療に関係のあること、ないこと…ちょっと肩の力を抜いて“のほほん”と書いてます。

2006年

10月08日

(日曜日)

『学校生活じぶん防衛軍』

学校生活じぶん防衛軍―“学校・友達・家族・自分”サバイバル術 学校生活じぶん防衛軍―“学校・友達・家族・自分”サバイバル術
宮田 雄吾 (2006/08)
情報センター出版局
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今日、本屋さんで偶然見つけた本(いつも“偶然見つけて”いるような気がするけど…)

“防衛軍”だなんてタイトルはなかなかイカツイ感じだけど、この本はとにかくすごくイイ!と思う。もちろん即購入、即読破。

学校生活で起こりうるさまざまな悩み---いじめ、ケンカ、勉強、体罰、進路問題、などなど---に直面したとき、それをどう考えればいいのか、どう対処すればいいのか。そんなことがとっても具体的に書かれている。

学校が楽しくて仕方ない、なんてこどもは一体どのくらいいるんだろう? この本に書かれている悩みがひとつもないこどもはたぶんいないんじゃないかな。もちろん自分でなんとか克服できることだってあるだろうけど(それって本当にすごいことだ!)、どうにも行き詰まっちゃうことだってあって当然。
そういうときにフッといい方向へ引っ張ってくれそうな本。
自分の患者さんのなかでも、あの子とあの子にはぜひ読んでほしいなぁ、って思い浮かんでくる。
著者の先生がこれを意図されているかどうかはわからないけれど、PDDのこどもたちもこの本を読めば複雑な学校生活のなかで自分を守ってなんとかやっていく方法をたくさん身につけられるんじゃないのかな、と思ってみたり…。

さらにこの本のすごいところは、学校生活を超えたところでの悩みごとにも言及してくれている点。たとえば両親との関係や食生活の悩みなどについてもばっちり触れられている。

とにかく児童・思春期を生きるこどもたちにとって、頼もしい本であることは間違いない! ぜひ一度手にとって、目を通してほしいな。そんな1冊です。

2006年

08月23日

(水曜日)

『13歳からの自信力―もう少し自分を変えたいあなたへ』

こんな本が出ているのを知って、早速購入。

13歳からの自信力―もう少し自分を変えたいあなたへ 13歳からの自信力―もう少し自分を変えたいあなたへ
河地 和子 (2006/07)
朝日新聞社
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“自信力”ということばが私のなかでヒットしたのでつい手に取ってしまった。
自分のやること、自分の考えることに自信をもって生きていくこと…これって本当に大事なことだと思う。
順調なときはもちろんそのままでO.K.。だけど行き詰まったとき、壁にぶつかったとき…スランプに陥ったときにそれを乗り越えて進んでいく原動力になるのは自分への信頼だろうと思うから。自分の能力に“自信”がなかったら、前に進む勇気はなかなか出てこないはず。思い切って一度スランプを乗り越えたら、それはまた次の壁を越える新しい原動力につながって…。

そんなわけで“自信力”に改めて注目しながら、この本をじっくり読んでみたい。自分が関わるこどもたちにも“自信力”を実感して欲しいな、と思いつつ…。

2006年

08月13日

(日曜日)

最初の出会いが大切、じゃないですか?

最初の出会いってすごく大切ですよね、どんな世界でも。

…最近、そんなことを考えることが多い。

私たちの世界だってそう。
診察室(面接室)での最初の出会い、そのひととの初回診察(面接)はものすごく大事だと思う。
初回がうまくいけば治療はうまくいったも同然、と以前教えていただいたときには「ホントかなぁ?」なんて半信半疑だったけれど、今なら「うん、絶対そうだよね!」って思える。

初回でどれだけ相手に信頼してもらえるか、このひとを信じてみようと思ってもらえるか…それがまず大切なこと。「よくわからないけど、このひとの言うことに従ってみようかな。悪いひとじゃなさそうだし、自分(たち)のこともわかってくれたみたいだし」と…。

でも、それだけじゃなくて。
初回でどれだけ信頼されすぎないか、ということもすごく重要。

「このひとの言うことを聞いてみようかな。でも、このひとがどうにかしてくれるわけじゃなくて、結局は自分(たち)で何とかしていかなきゃいけないことなんだな」

って患者さんにも思ってもらうこと…。それが初回診察(面接)の目標だと私は思っている。
信頼してもらえないようじゃ私たちはプロ失格。だけど、患者さんを“他力本願”な気持ちにさせてしまうことも私たちにとっては失敗なのだろうと思う。
だって、患者さんの頑張りなしには治療は成立しないものだから!

「このひとを信じて、自分たちも頑張ってみよう!」


そう思ってもらえるような関わりかたをコンスタントにできる治療者になりたいな…。

2006年

07月28日

(金曜日)

『軽度発達障害へのブリーフセラピー』

軽度発達障害へのブリーフセラピー 軽度発達障害へのブリーフセラピー
(2006/07/31)
金剛出版
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『軽度発達障害へのブリーフセラピー』が金剛出版からまもなく発行される。
軽度発達障害のこどもたちは「みんなと何か違う」とか「がんばってるのにうまくいかない」とか、普通の学校生活や家庭生活のなかでもちょっとしたことで不全感を抱いて落ち込んだり不適応を起こしたり、あるいは身体に症状が現れてしまったりすることが多いはず。

そんなこどもたちに出会うと、自分に何ができるだろう、何をすればいいのだろう…と考えることがある。きっと、診断をつけること・伝えることがすべてではないはず。彼/彼女本人や彼らを支えるおとなたちにとって、何か役に立てることはないのか、と思ってみたり。

使えるものは何でも利用するというブリーフセラピーの精神は軽度発達障害のこどもたちにも絶対活かすことができるはず。
何が利用できるか、どう利用できるか…そんなことを改めて考えてみるために、この本は一刻も早く手にして読んでみたい。

興味のある方はぜひ一緒に読みましょう!

きっと読後にまた記事を書きたくなる名著だと期待して…。

2006年

06月20日

(火曜日)

再紹介: 『どう関わる?思春期・青年期のアスペルガー障害―「生きにくさ」の理解と援助のために』

今年3月にもこのblogで紹介した本が先日毎日新聞で取り上げられたみたい。

どう関わる?思春期・青年期のアスペルガー障害―「生きにくさ」の理解と援助のために どう関わる?思春期・青年期のアスペルガー障害―「生きにくさ」の理解と援助のために
京都ひきこもりと不登校の家族会ノンラベル (2005/12)
かもがわ出版
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記事のなかでも「アスペルガー障害の実際を知る入門書としてだけでなく、社会のあり方そのものも考えさせられる好著だ」と紹介されている。

自分が読んで気に入った本がこんなふうにメジャーなメディアで取り上げられるのはとても嬉しい。
より多くのひとにこの本のことを知っていただきたいので、再度紹介してみた。専門家にも親御さんにもオススメの1冊!

2006年

06月11日

(日曜日)

刺激を受ける日々

ここ数日、ちょっと出掛けていろいろな刺激バンバン受けまくってきたところ。

たまにこういう機会がないとダラダラしてしまいそうな気がするし、やっぱり刺激を受けられるようなイベントは必要だなと感じる。
日々の臨床のなかでは、自分がこれまで蓄積してきたものを消費してばかりいるような気がするけれど、こうやって新しい知識や情報を充電することは本当に大切だと感じられる。
フル充電させてくれたせっかくのこの機会を無駄にせず、明日からの臨床にちゃんと生かしていかないと…。
まずは今週、少し時間をかけて振り返ったりしたいなぁ。
自力で消化できるところはキッチリ消化しておきたいし。

さて、また気分も新たに頑張らなくちゃ!

2006年

05月29日

(月曜日)

『RDI「対人関係発達指導法」―自閉症/アスペルガー症候群』

RDI関連のこの本、「邦訳が出るかも」というウワサは聞いていたけれど、ようやく登場。

RDI「対人関係発達指導法」―自閉症/アスペルガー症候群 RDI「対人関係発達指導法」―自閉症/アスペルガー症候群
杉山 登志郎、小野 次朗 他 (2006/05)
クリエイツかもがわ
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(AMAZONでは今品切れのようなので、こちらもどうぞ)
RDI「対人関係発達指導法」
スティーブン E.ガットステイン著 / 杉山 登志郎監修 / 小野 次朗監修 / 足立 佳美監訳 / 坂本 輝世訳
クリエイツかもがわ (2006.6)
通常24時間以内に発送します。



ちなみに原書はこちら↓

Autism Aspergers - Solving the Relationship Puzzle: A New Developmental Program That Opens the Door to Lifelong Social & Emotional Growth Autism Aspergers - Solving the Relationship Puzzle: A New Developmental Program That Opens the Door to Lifelong Social & Emotional Growth
Steven E. Gutstein (2001/03/14)
Future Horizons Inc
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RDI = Relationship Development Intervention
は新しい自閉症スペクトラムの療育プログラム。少しずつ世界に広まりつつあるところ。

自閉症の“根治”を目指す
と謳っているけれど、その内容は決して奇抜なものではなく、健常発達児がいかに対人関係スキルを獲得していくかをきちんと把握したうえで、その過程を自閉症スペクトラム児に丁寧に関わりながらじっくり伝えていく、というのが基本。

TEACCHのように健常発達者がASDのひとたちの認知特性を理解して歩み寄る視点も非常に重要だと思うけれど、RDIのようにASDのひとたちのペースに合わせて健常発達者が対人関係を習得する過程を学んでもらうというのもとても意味があることだと思う。

まずはこの本の存在をたくさんのひとに知ってほしいな、と思ってご紹介。ぜひご一読ください。

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