精神科医の“のほほん”ノート

診療に関係のあること、ないこと…ちょっと肩の力を抜いて“のほほん”と書いてます。

2006年

06月17日

(土曜日)

虐待事例

どういうわけか、最近立て続けに児童虐待事例に関わることがあった。今の職場では珍しいことなのだけど。

普段は脳天気な私でも、虐待に対してはさすがに楽観的な気持ちにはなれない。

市中病院の精神科医は、虐待に関してとても無力だ。なぜなら、基本的に「受診したいと思うひと」と「(本人の意思はともかく)受診させたいと周囲が心配して連れてくるひと」が受診する場だから。虐待した親自身が受診を望むわけもなく、虐待されたこどもを親が連れてくるわけもない。もちろん、強制的に受診していただくための何らかの力を持っているわけでもない。

せめて私たちにできることは、児童相談所と連携を取ること。
児相だっていっぱいいっぱいなのは重々承知。だけど、こどもたちを守る法的な力を持っているのは、こどもたちを虐待から救い出せる可能性を持っているのは、児相だけ。私たちも頼りにしているし、虐待については児相を頼らなければ解決できないことばかり…。

これからも頼りにし続けることになるだろうけど(できれば児相にお願いしなくてはいけないケースが存在しないことを祈っているのはもちろんなのだけど…)、信じられないほどの多忙・疲弊を熱い情熱と使命感で乗り越えていただけたら、と思う。

お疲れさま! 頼りにしてますよっ!!

コメント

私の今の職場は児相の人と連携をとることが多いけど、、児相の職員さんは公務員だから人の入れ替えも激しいし、すごく力量差があると感じています(自治体にもよるのでしょうか)。
&よくバーンアウトされるのも気になります。

専門職(医者や心理士)は、ズバッと意見を伝えつつ、苦労をねぎらう、みたいな付き合い方をするのがいいのかなぁ、なんて思っています。

児相スタッフの力量差…ううむ、それはぶっちゃけた話(ぶっちゃけすぎですが)とても大きいと思います。ある意味、個人の資質に頼っているという面がかなり大きいような…。自治体によっても状況は違うのでしょうね。

児相の方と連携を取るときは、「まさかこの子、このまま家族と過ごさせたりしませんよね?」というプレッシャーを掛けさせていただくときだったりするので、申し訳ないことに「労をねぎらわせていただく」機会はほとんどないのです。それじゃいけないな、とは思うのですが…それで、本エントリではめいっぱいエールを送らせていただきました。

まだまだ虐待については自分自身が勉強していかなくちゃと思っています。またいろいろ教えてくださいね!

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