精神科医の“のほほん”ノート

診療に関係のあること、ないこと…ちょっと肩の力を抜いて“のほほん”と書いてます。

2006年

07月28日

(金曜日)

『軽度発達障害へのブリーフセラピー』

軽度発達障害へのブリーフセラピー 軽度発達障害へのブリーフセラピー
(2006/07/31)
金剛出版
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『軽度発達障害へのブリーフセラピー』が金剛出版からまもなく発行される。
軽度発達障害のこどもたちは「みんなと何か違う」とか「がんばってるのにうまくいかない」とか、普通の学校生活や家庭生活のなかでもちょっとしたことで不全感を抱いて落ち込んだり不適応を起こしたり、あるいは身体に症状が現れてしまったりすることが多いはず。

そんなこどもたちに出会うと、自分に何ができるだろう、何をすればいいのだろう…と考えることがある。きっと、診断をつけること・伝えることがすべてではないはず。彼/彼女本人や彼らを支えるおとなたちにとって、何か役に立てることはないのか、と思ってみたり。

使えるものは何でも利用するというブリーフセラピーの精神は軽度発達障害のこどもたちにも絶対活かすことができるはず。
何が利用できるか、どう利用できるか…そんなことを改めて考えてみるために、この本は一刻も早く手にして読んでみたい。

興味のある方はぜひ一緒に読みましょう!

きっと読後にまた記事を書きたくなる名著だと期待して…。

コメント

おおおお!
本日発売ですね。時間を見つけて本屋に行ってみようかしら。コメント欄のメニュー表示がないのをいいことにつぶやきますが、最近軽度PDDの子どもたちの「告知」について、保護者や本人からいろいろ聞くことが多いのです・・・。医療分野はともかく、教育・心理分野だと結構(?)意見がばらばらなのですが(汗)、行き着くところはぱんぷるむーすさんがおっしゃっている、

>彼/彼女本人や彼らを支えるおとなたちに
>とって、何か役に立てることはないのか

ここだけを押さえておけばよいのでは?と思ったりしますが・・・。いやはや。。告知は必須みたいな空気をときどき感じるわたしがここにいます・・・。

わあい、mooさん!
ものすごくステキなコメントありがとうございます♪

告知の問題は、私自身が日々ジレンマを覚えるところだったりします。

診断なり病名なりにまったく触れることなく、二次的に生じた症状を改善させたり、本人や周囲の"困りごと"を解決の方向へ導いたりすること…それはこちらの対応次第で十分可能なことだと思います。

だけど、今回のしんどさが解決したとして、彼/彼女が青年になったり成人したりしたときにまた不適応を起こすかもしれない…と考えたとき。

もしそのときにこの診断のことを初めて知ったらどんな思いがするだろう? とか、今診断がつくことで、学校を含め周囲にも彼/彼女への上手な関わりをお願いできて、今後不適応を起こしにくくなるんじゃないだろうか? とか、そんなことを考えたとき、せっかく今医療に関わってくれたにもかかわらず診断をつけない・伝えないことの弊害にも目が向いてしまうのです。
診断がつくことで、「本人の融通のきかなさ」だとか「親の躾の問題」だとかいう、周囲からの勝手なレッテルを貼りっぱなしにしなくて済むというメリットもあったりしますしね。

もちろん、mooさんのおっしゃるとおり、「告知は必須」とは私も全然思わないのですけど。
告知をめぐる苦悩は、ひとつひとつのケースで毎回これからも感じていくのだろうな、と覚悟はしています。

マジメすぎる長文レス、失礼しました。

昨夜、Winでぱんぷるむーすさんのところを拝見しました。ちゃんとコメント欄が左メニューに反映されていました。あらら、macだけだったのですね・・・見えなかったのは。


という話しはさておき、長文レスありがとうございました。

告知については、わたしもジレンマの連続です。それでも「告知前に相談」「告知後に相談」される立場なので、実際に「相談・治療・告知・フォローをされる」立場のぱんぷるむーすさんのジレンマと比べると微々たるものかと思います。

ただ、本当ここ一、二年なのですが、PDDの親御さんたちから告知についてたずねられることが増えてきたように思います。特に小中学生の親御さんから・・・。一方ですでに告知?済みの小学低学年の児童本人から「私は○○やもん!何にもできないもん!」というのを聞くことも増えてきました(それに関して友人同士のトラブルもある)。・・・なんだか胸が締めつけられます。どういう告知をしたんだ?そもそも告知ってそういうものではないだろうに・・・と。

ただ、長期にわたるフォローでも何かしらの困難や不適応が青年期以降も持続しているようであれば、時期を見て適切な告知を受ける必要のあるケースもあるだろうと思います。本人自身が工夫しながらよりよい生活を過ごせるように・・・。周囲からのアドバイスを自分のための情報と受け取ることで、少ししんどいときにでもすぐに相談できる人が得られるように・・・。このあたり青年期以降の問題かな?とわたしは思うのですが・・・。

小学校低学年の子どもに、「障害名を伝える」だけが「告知」になっているケースが最近増えてきているように思います。「告知」は「万能薬」ではないのですよ、「告知」は「治療・支援のひとつ」であり「情報」であり「本人にとって利するもの」でなければならないのですよ、と親御さんに言いたい(いや、言ってますけど)。

と、長文になってしまいました(反省)。またこれからもどんどんジレンマとスタンスをミックスして対応していくのだろうなあ・・・と思います。

あ…、mooさんの環境では左メニューバーがちゃんと表示されていなかったのですね。
「コメント欄のメニュー表示がない」ってどういう意味だろう?ってよくわからないままレスをしておりました。ごめんなさいm(_ _)m

ところでmooさん、…
私は涙が出るほど感激しています。
mooさんに抱きついちゃいたいくらい(うふっ)♪
どーして私の言いたいことをズバリ言ってくださっちゃうんですかっ!?

> 一方ですでに告知?済みの小学
> 低学年の児童本人から「私は○○や
> もん!何にもできないもん!」という
> のを聞くことも増えてきました(それに
> 関して友人同士のトラブルもある)。

何ですか、何なんですか、これはっ!? こういうのが何より許せないというか腹が立つというか…そんな告知しかできないなら告知なんかしないでくれ!と言いたい。

> 「告知」は「万能薬」ではないのですよ、
> 「告知」は「治療・支援のひとつ」であり
> 「情報」であり「本人にとって利する
> もの」でなければならないのですよ、と
> 親御さんに言いたい。

いやホント、そのとおりですよね。
診断に気付くことのできる専門家が増えてきたことは歓迎すべきことではあると思うけれど、ダダ漏れに診断を告げてしまうことだけはやめてほしい。

私の大好きな精神科医が児相に勤務しておられたとき、「虐待という判断を下すかどうかは、ズバリそのこどもにとって利益になるかどうかで決める」と断言しておられたのを思い出します。
虐待とは多少趣きは違ってくるけれど、PDD・ADHDなどの診断をつけることが本人とご家族にとって有益でない限り、むやみに告げるべきではないと私自身は思っています。

どうしても告知したいなら、告知したあときちんとfollowなり援助なりを提供できるだけの技を身につけてからにしてくれ〜っ!! と叫んでみたくなる今日この頃です。

あ〜、スッキリしたっ♪

>抱きついちゃいたいくらい(うふっ)♪

ドキドキ・・・ポッ
どんどん抱きついてください。喜びます♪

>何ですか、何なんですか、これはっ!?
>こういうのが何より許せないというか腹が
>立つというか…そんな告知しかできないな
>ら告知なんかしないでくれ!と言いたい。

ううう・・・。なんだか胸にぐっと来ます・・・。年々こうした子どもたちが増えていく一方で、年々「いつ告知するべきか」と相談される親御さんも増えつつあります。わたしが見聞きする範囲では、親の会の中でも「慎重派」「積極派」にわかれているそうです。「どっちがいい」という考えではなく、「その子のためにいい」と思われる方を選んでもらえればいいのだけれど・・・。

>どうしても告知したいなら、告知したあと
>きちんとfollowなり援助なりを提供できる
>だけの技を身につけてからにしてくれ〜っ!

ううう(再)。これは専門家に対してもそうなのですが、今後は特に親御さんたちに対しても伝えていく必要があることなのだろうなあ・・・と思います。ええ、わたしはこれからも鬼になりますよ・・・。←けど、時代がどんどん変わりつつあるのも一方で感じているわたし。。うおおおお〜〜〜!!!

コッソリ叫んで退散することにします(オイ
暑いですが、ご自愛くださいね。ではまた♪

あぁぁ、mooさん(目がv-238

本当にそうですね。
私たちが告知したいとかまだ避けたいとか悩むのは、告知すべきかせざるべきかという一般論ではなくて、今まさに目の前のこどもさんにとって告知が必要な瞬間なのかどうかということなんだろうな…ってmooさんのコメントを読みながら改めて思いました。

私の場合は、こどもさんの両親との関係ができた段階で、告知するほうがメリットがあると踏んだら(たとえば親御さんが「私の育て方が悪くて…」なんて悩んでおられるケースなど)親御さんに先に診断を伝えてしまうことが多い気がします。診断を伝えるというよりも、特性というか、こういうところはとっても優れてるけどああいうところでは思いがけず苦労するかも、みたいな形で。
そして親御さんと一緒に、いつ本人に伝えるか、どういう形で説明するかを相談したりします。親御さんの了承も得ずにズバッと診断だけ本人に伝えたところで、帰宅してからそのこどもさんの対応に苦労されるのは親御さんなわけですし、自分だけが突っ走るのはマイナスだと思うので…。

私のまわりの親御さんはmooさんのおっしゃるところの慎重派が多い気がします。診断を伝えるか伝えないか迷うくらいなら伝えないほうがよいと思うので、慎重派の親御さんには本当に助けられています。

いやホント、告知という問題には常に最大限デリケートでいたいものだと思います。
まとまりのないコメントレスでごめんなさい

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