精神科医の“のほほん”ノート

診療に関係のあること、ないこと…ちょっと肩の力を抜いて“のほほん”と書いてます。

2005年

10月30日

(日曜日)

オススメの本:『自閉症を克服する』




またしても興味を惹きつけられる本を発見。

自閉症を克服する 行動分析で子どもの人生が変わる

もちろん即購入。

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2005年

08月24日

(水曜日)

自分の“特性”を知ってほしい…!

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ものすごくステキな本に出会ってしまった。

あなたがあなたであるために―自分らしく生きるためのアスペルガー症候群ガイド
よこはま発達クリニックの吉田友子先生の最新著書(2005年6月出版)。

吉田友子先生の著書は『高機能自閉症・アスペルガー症候群 「その子らしさ」を生かす子育て』も本当に好きだと思ったけれど、最新刊も素晴らしい!

『あなたがあなたであるために〜』は、アスペルガー症候群(= AS)および広汎性発達障害(= PDD)に該当するひとたち自身への症状や特徴の説明とこの世界を少しでも苦痛を少なく生き抜いていく上でのアドバイスをわかりやすく示してある本。

平易な文体で書かれているけれど、とにかく
◎ 脳の働き方が“少数派”ではあるが、それは少数派なだけ
  であって、間違っていたり偽物だったりするわけではない
◎ “多数派”のひとたちの考え方を理解しておくことで、
  その考え方に無理に合わせないにしても過ごしやすくなる
ということがしっかり強調して書いてある。

…私にはこの本がとっても長大な“ソーシャル・ストーリー”のように思える。この世の中の“多数派”のルールをちゃんと示してくれて、かつASやPDDをもつひとたちの自尊心を損なわず、自信をもって生きていけるような指南書になっているような気がする。

吉田先生の本には本当にAS / PDDのひとたちに対する愛情があふれていると思う。うまく表現できないけれど押しつけがましい愛じゃなくて、彼らに対する深い理解と配慮に満ちたあたたかい言葉。

この本を読んでほしいと思える患者さんに出会ったら、絶対に勧めたい。これを読んで少しでも苦痛の少ない毎日を、自信をもって過ごしてほしいと思う。

私には到底こんな素晴らしい本は書けそうにないけれど、何万分の一でもいいからAS / PDDの患者さんに希望をもってもらえるような臨床ができたらいいなぁ…。

2005年

08月13日

(土曜日)

認知症とリフォーム詐欺と…

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認知症の老人に次々と不要なリフォーム話を持ちかけて多額の請求を行ったとか、知らないうちにその家が競売に掛けられていたとかいうニュースがちょっと前に話題になった。

普段さびしい生活を送っている老人宅に訪問して、親しみの持てる話し相手として接近して、やがて必要のないもの(リフォーム)を次々と売りつける…そして老人は被害に遭っているなんて夢にも思わない…高齢化社会に巧妙に付け込んだ、まさに極悪非道の手口だと思う。


だけど、こういう被害って、別に認知症の高齢者に限らないんじゃないの?と思うことがあって。

…そう、自閉症スペクトラムなひとたちも狙われていたりする。

以前、私の患者さんがすごく大事な情報として教えてくれたことがある。

先生、街なかでかわいいお姉さんが『ちょっと絵を見ていきませんか?』って声掛けてくるじゃないですか? あれについて行ったら大変なことになるんですよ。知ってますか?

…。

いや、知ってるも何も、私はもちろんそういうお姉さんのことは見えないフリして普段素通りしてましたが、たしかに自閉症スペクトラムをもつひとたちにはものすごく強い誘惑ですよね、きっと。

ひと付き合いが得意じゃなくて若くてかわいい女のコと接する機会の少ない彼らが、街でミニスカートのかわいい女のコに優しく声を掛けられ、ギャラリーのなかに引きこまれて、高額の絵でも契約してしまう…怖いくらい想像しやすい情景。

実際に何十万、何百万という絵やアクセサリーを購入する契約をして、しかもおそろしく利率の高いローンを組まされて、気の毒になるくらい根気よくバイトをしながら支払いを続けている患者さんも知っている。

患者さんの親御さんに話を聞いてみると…、
以前もこんなことがあったけれど、前回私がすごく怒ったので、私に怒られると思ってこの子は商品が届く頃になってようやく私に話してくるから今さらクーリングオフも効かないんですよ」とのこと…。

こういう患者さんを救済する方策ってないんですか?
そりゃあ年齢も若くて一見ちゃんとした判断能力がありそうに見える彼らだけど、実際はNo!と言えず、なんとなく契約させられているだけで、彼らにとってはリフォーム詐欺と同じくらい逃れられない状況のように私には思えてしまうけれど…。

政府にも是非本気で対策に乗り出していただきたい、と切に願ってしまう。

こんなblogにチョロッと書いたって伝わらないとは思うけれど、ありったけの願いを込めて記事にしておく。なんとかしてあげて、お願いだからっ!!!

2005年

07月05日

(火曜日)

映画『マラソン』公開

7月、ついに映画『マラソン』が公開された。

韓国ですでに大ヒットしているこの映画の主人公には実在するモデルがいて、それは自閉症と精神遅滞のある青年。彼は2002年に19歳でチュンチョン国際マラソン大会に出場して、なんと2時間57分で見事完走したという。

映画では自閉症の息子の育児に没頭する母親、育児にかける母の情熱を兄に奪われて悲しい思いをする弟など、家族のありかたもしっかり描写されているよう。

もうこれは急いで観に行かないと!

それにしてもこういう映画が大ヒットするということは、お隣の韓国でも自閉症スペクトラムに対する関心が高まっているということなのか…日本ではどちらかというとつらいニュース、悲しいニュースに関連して取り上げられがちな印象のある自閉症スペクトラムだけど、こうやって努力を積み重ねたりすごい結果を出したりしている彼らの明るい面だって日本でもきちんと取り上げられたらいいのになぁ、なんて思ってしまう。

映画の感想は、また観てから書くつもり。

…ちょっと脱線するけど、この映画の主題歌を小田和正さんが歌っているというのが個人的にはとても嬉しかったりする。最新アルバム『そうかな』に収録されてるけど、すごくいい曲!

2005年

03月31日

(木曜日)

第99回医師国家試験

…の合格発表が昨日行われたみたい。今年の合格率は89.1%だとか…合格者のみなさん、おめでとうございます!

私が受験した頃は、研修医のように(厳密には正採用ではないのですけど)働き始めてから合格発表があったから始めの数日間は宙ぶらりんな気持ちで過ごした記憶があるけれど、今は新年度に入る前に合格発表されるようになったんですね。医師臨床研修制度が新しくなって、いろいろなことがこれまでとは違ってきているのかもしれない。

さて、この頃は過去問は非公表になったらしいけれど、それでもいろいろ伝わってくるのがネットの凄さというもの(笑)。テコム医師国家試験対策インターネット予備校さんによると、精神科領域については「出題数が多く、細かい知識が要求された」とのこと。

そんな中で自閉症・アスペルガー障害に関する出題が少なくとも2問はあったらしい。1問は5歳男児の臨床的特徴から診断名を答える問題(小児自閉症とアスペルガー症候群の鑑別をさせているみたい)、もう1問はアスペルガー症候群の特徴に当てはまらない選択肢を選ばせるもの。

…時代は着実に変わってきてるな、と思わされた。
国試レベルで、つまり医師になる者なら知っておくべきこととして自閉症やアスペルガー症候群に関する知識が求められている、ということなんだろうな。私たちが受けた頃は出題されてもせいぜい古典的・典型的な自閉症の診断名を答える程度の問題だったような気がする…まぁだいぶん前のことですが。

若くて新しい知識の豊富な医師たちと一緒に、自閉症スペクトラム臨床の明るい未来を切り開いていけたらいいなぁ! 私の知識もどんどんupdateしていかなくちゃ。

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