精神科医の“のほほん”ノート

診療に関係のあること、ないこと…ちょっと肩の力を抜いて“のほほん”と書いてます。

2006年

03月29日

(水曜日)

下坂幸三先生ご逝去

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『摂食障害治療のこつ』
などの著書で知られる下坂幸三先生がご逝去された。

我が国における摂食障害の家族療法の第一人者。直接ご指導を受けたことはもちろんないけれど、研修医の頃から下坂先生の著書や論文はいくつも何度も読んで学ばせていただいてきた。
先生の遺してくださった文章はきっとこれからも暗闇を彷徨う私を明るい方向に連れ出してくださるに違いない。

謹んでご冥福をお祈り致します。

2006年

02月27日

(月曜日)

こども園、誕生?!

つい昨日のことだけれど、幼稚園と保育所の一元化に向けて両方の機能を併せ持つ新施設「認定こども園」を整備するための法案が明らかにされたみたい(Yahoo!ニュースより)。

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2005年

10月16日

(日曜日)

毎日介護賞:「それいゆ」が支局長賞 自閉症児自立を支援

佐賀県で自閉症・発達障害をもつひとたちやその家族を支援しているNPO法人『それいゆが毎日介護賞支局長賞を受賞したらしい(ソースはこちら:Yahoo! ニュース)。

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2005年

04月14日

(木曜日)

個人情報保護…

今月1日から個人情報保護法が施行された。

病院という場所はあちこちに個人情報が転がっている(?)ところ。入院カルテにも外来カルテにも患者さんの住所・電話番号が書いてあって当たり前だし、特に精神科だと家族構成なんかも漏らさず書いてある。院内に設置されているどのPCからでもオンラインで患者さんの情報が参照できるシステムなんかがある場合には、そこで利用されているデータベースにはものすごい量の情報が登録されているわけで。
そんなこと今まであんまりちゃんと考えたことなかったけれど(←それが問題なんですが)、これからはしっかり意識していかなきゃいけないなぁ、って最近患者さんの個人情報を見るたびに感じている。

さて、先日実家で何かの拍子に見つかったのは、こどものときから応援している某プロ野球球団のカレンダー。どうやら私が小学生のときから大事に取ってあったらしい…いや、本当に大事にしてたら保存してること忘れたりしませんが…
毎月1枚ずつの卓上カレンダーで、表は1ヵ月にひとりずつ当時のスター選手の写真が載せてあって、裏にはその選手の背番号だとかポジションだとかサインだとか昨シーズン成績だとか、プロフィールっぽいものが書いてある。
な、懐かしすぎるっ!
つい夢中になって次々めくりながらしばし読みふけった。

ところで。
そのプロフィールのいちばん下に、どこかの住所が書いてある。
球団事務所とかファンレターの宛先か何かかな、これ?
でも、選手によってえらく宛先の地域が違うような…?

…???

もしかしてこれ、選手の自宅住所じゃないですか?!
そんなものを一般市民が簡単に買えるようなプロ野球カレンダーに掲載しちゃってたのね?!

時代は変わったんだなぁ、ってこんなところで感じさせられてしまった。そういえば小学生の時、友達と一緒にフツーに選手の自宅へ訪ねていってサインもらったりしてたっけ…今思えばどうして選手の自宅とか知ってたんだろ?

必ずしもいい方向へばかりとは限らないかもしれないけれど、世の中はこんなところでも確実に変化していってる。時代の波に乗り遅れないようにしなくっちゃ。

2005年

02月05日

(土曜日)

『医療心理師』国家資格化?

医療行為を行うことのできる心理職スタッフのために「医療心理師」という国家資格を新設しようという動きがあるらしい(Yahoo! Newsはこちら)。

実際にはほとんどの精神科医は外来患者さんをいっぱい抱えて、短時間で次々と患者さんを診ていかなくてはならないという状況だし、時間をかけてお話をお聞きする必要のある患者さんは心理職スタッフに面接をお願いして、その面接のコストは医療費として算定している、ということはわりに多いと思う。
厳密には法律で認められないことになるのかもしれない(法律でどこからどこまでが医療行為と言われているのかよくわからないのだけど…)行為を法律に則したものにするためにもこの国家資格は有益なものなんじゃないかな。

ただ、今の現状とすりあわせていかなきゃいけない問題がたくさんありそうではある。
現時点で病院勤務の臨床心理士さん(学会認定資格ですね、これは)は医療心理師の資格を取らないと職を失うことになってしまうのか?
精神科医のやっている医療行為のどこまでが医療心理師にもできる業務とされるのか? …たとえば向精神薬の処方とかは?…
医療心理師を養成するための新カリキュラムがいずれできるとして、すでに仕事をしておられる臨床心理士さんや心理職の方々はどうやって新カリキュラムに加えられる(医療心理師に必要な)内容を身につければよいのか?
…考えただけで頭が混乱してくる。

病院で働く医師も看護師も薬剤師も臨床検査技師も(まだまだあるけど省略…)国家資格があるのに、一緒にお仕事する心理職の方々には国家資格がないのはちょっと不思議だなと思っていたし、きちんと国家資格が整備されることは心理職の地位向上に結びつくかもしれない。

精神科医側から言わせていただくと(といってもあくまで私見ですが)、資格がどうのこうのは正直どうでもよくて(笑)、信頼できる心理職の方が病院で働いてくださればそれだけでとてもありがたいこと。最終的には協力し合って患者さんによい医療を提供できればそれでよいわけだし…。

…ときどき先輩医師と話をしていて感じるのだけど、どうも一部の精神科医は心理職の方々に対して…(おっと、自粛しておきます…)
そういう意味では、心理職のみなさまには新しい国家資格を取っていただいて、法律に則って病院で堂々と医療行為を行っていただきたいな、と思う。もしも実現したら大変なことになりそうだけど、ぜひがんばってください!

2004年

10月04日

(月曜日)

日本学会事務センター破産

ちょっと前の話になってしまうけれど、日本学会事務センターという財団が破産した。

このセンター、何をするところかというと、各種ある学会の会員登録手続きとかの事務的なことをいろいろやっていてくれたところ(だと思う…深く考えたこともなかったな)。私もいくつかの学会に所属していて、このセンターに書類を送ったりしたことも結構あったし、とてもあたりまえにお世話になっていた。

センターの破産を知ったときは、まさか破産するような機関だとは思っていなかったから驚きはしたけれど、この破産が自分の身にも影響を及ぼすなんて考えもしなかった。事務関連が他の機関に移るのだな、と思ったくらいで。

ところが…。
昨日、某学会の事務局から連絡があって「日本学会事務センター破産により、会員が支払った学会費のうち現在のところ○○円がセンターから学会へ戻っていない状況」というのだ。…えーっ?!
そういえば入会費・年会費ってこのセンター宛てに振り込んだっけ。各学会がすぐに引き上げるわけではなかったのね…。

某学会では、当面縮小された予算で今後どのような方針で学会活動を続けていくかということで、緊急対策を立て始めているよう。すでに決まったいくつかの変更点を学会員全員に知らせて(私のようなぺーぺーにも送られてくるのだから、きっと全員に知らせたのだろう)、今年度の学会費を納めていないひとはぜひ早めに納入してください、とお願いまで書いてあった。

今回こういう連絡をいただいたからセンターの破産は他人事では済まされない大変なことなんだ、って気づいたけれど…そういえばまだここの学会からしか連絡がないな(笑)…国内の結構多くの学会に影響があるんじゃないのかな? 日本の学術的な進歩がこの一件で滞るようなことがないといいのだけれど。

2004年

09月30日

(木曜日)

香川大医学部附属病院に…

今日付の四国新聞の記事から。

『香川大は、医学部付属病院(三木町、長尾省吾病院長)に零歳児から中学生までの子どもと家族を対象にした「子どもと家族・こころの診療部」を十月一日に開設する。精神科や小児科から独立し、子どもの心を扱う診療科の設置は西日本の国立大病院で初めて。不登校や心身症などを精神面だけでなく脳科学面からもとらえ、子どもの心の問題に取り組む。…

(中略)

…診療は石川教授のほか、小児科医、臨床心理士、カウンセラー、作業療法士ら七人がチームであたる。医師の診断に応じて薬物療法や遊戯療法のほか、同じ症状の児童・生徒と保護者がグループで料理など体験をする集団療法などを実施。必要に応じて家庭訪問や学校からの聞き取りも行う。…』

児童精神医学に興味がある私には、とても嬉しいニュース。
じつはまだ、児童精神科を正式に標榜することも認められていない。でも、実質的には児童を専門に診ている先生もおられれば、児童はよくわからないから…と敬遠される、成人専門(?)の先生も多かったりする。

学生時代を振り返ってみれば、精神科の授業で児童について学ぶのはほんの1,2コマだったような気がするし、研修医のときにも小学生以下はもちろん中学生以下の患者さんが来られることだって結構珍しかった。
研修医のときは「児童はよくわからない」と言っても周りも見逃してくれる(はず…もちろん褒められたことではないけれど)。よほど特殊な病院で研修を受けない限り、2年そこそこの経験で出会える児童思春期の患者さんの数は限られてるし、診療にあたる機会がないのだから「わからない」というのはものすごく正直なところだろう。

児童期思春期の患者さんや親御さんの視点で考えてみたら、総合病院の精神科はまだ多少は受診しやすいとしても、単科の精神病院(精神科を受診したい患者さんしか集まらない病院)はまだなかなか敷居が高いのが現状かもしれない。そうすると、やはりこども専門の精神科を名乗る(標榜できないのであくまで名乗ることになるのだが)病院に児童思春期の患者さんが集中する。そこのスタッフはどんどん経験も豊富になるし、よい診療もできるようになることが予想されるけれど、そういう病院のポストは限られているし、指導的立場の医師と研修を受ける立場の医師の配分などを考えても、学ぶ機会に恵まれる若い医師はものすごく少ない。そうすると結局、中堅やベテランの児童精神科医がなかなか育ってこない、ということになる。研修医や若い医師に限らず、児童期の患者さんをたくさん診療する機会がないまま、成人専門に落ち着かれる先生方は多いはずだ。

…書いているうちに自分でもごちゃごちゃしてきたけれど、要するに児童をたくさん診療することのできる施設が増えれば、それだけ児童期の診療をできる医師が育つ土壌ができて、児童精神科医不足の解消に一歩前進できるわけで…だから、今回の香川大学のことは本当に嬉しい。こういう動きがどんどん活発になることを切に祈ってしまう。

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